ギャラリー
「#Tri*」で撮影した画像をご紹介します。

オオミジンコ
アルミ試料台に載せただけで撮影しています。ミジンコは、光透過性のあるキチン質の固い殻で覆われています。光学顕微鏡では見える眼が、SEMではまったく見えません。実は、ミジンコの眼のように見えるところは複数の個眼が集まった複眼で、殻の内部にあります。そのため、SEMでは内部にある複眼がまったく見えないのです。SEMでは光学顕微鏡では捉えきれない殻の表にある棘や凹凸などの微細な表面構造はよく見えます。

ハエトリグサ
獲物をとらえるための捕虫葉の内側を観察しています。トライ顕微鏡は試料を凍結し無蒸着で観察できるので、光学鏡筒と電子鏡筒を何度も切り替えながら観察を行うことが可能です。複数の光源による観察方法に、手軽に行えるSEM観察を加えることで、従来とはちがう視点で対象物に迫ることができます。

蛍光ビーズと銅メッシュ
光学顕微鏡だけでも、照明の波長、照射方法によって、同じ試料範囲からまったく異なる情報を得ることができます。SEMと組み合わせることによって、さらに、表面の微細な凹凸など別の視点からの情報を得ることが可能になります。

シアノバクテリア
シアノバクテリアは光合成色素を持っているため、UV(紫外線)を照射すると蛍光を発します。シアノバクテリア培養している寒天培地を培地ごと切り出し、アルミ試料台に載せ、そのままトライ顕微鏡で観察しています。

寒天培地上の菌類の菌糸
菌糸は非常に細く、乾燥しやすいため従来のSEMでは観察が困難でした。トライ顕微鏡では、切り出した寒天培地を試料台に載せ、試料室内で凍結するだけで、上記のようなSEM観察が可能です。

モンシロチョウの卵
キャベツの葉の上に産み付けられたモンシロチョウの卵です。頂部を観察すると小さな穴が空いていました。卵は丈夫な殻で覆われていますが、内部の幼虫は生きていますので、呼吸に必要な酸素を取り入れるための穴が空いているではないかと推測してます。

モウセンゴケ
モウセンゴケの葉に生えた毛の先端からは、ネバネバとした粘液が分泌されています。ハエなどの小さな生きものがこの粘液に触れ、くっつくと自由に動けなくなります。しばらくすると葉が丸まり、小さいな生きものは、葉の中に巻き込まれます。

ギンゴケ
コケの葉は、ほとんどの場合、細胞が一層で構成されているため乾燥しやすく、常温でSEM観察すると短時間のうちに葉の形が変わってしまいます。トライ顕微鏡では、凍結することで試料の変形を防ぎながら観察することが可能です。

アブラナのめしべに着いた花粉
めしべを切り取り、アルミ試料台に載せ、無蒸着のままSEM観察しています。

ジャヤナギの葉の裏の気孔
葉を切り取り、アルミ試料台にカーボンテープで貼り付け、試料室内で凍結してから、SEM観察しました。気孔を開けて、呼吸している時に、凍結固定されたためと推測しています。

赤血球
血液をアルミ試料台に塗布して、そのまま試料室に導入し、トライ顕微鏡でクライオ撮影しました。
