光学レンズと走査型電子レンズで同軸観察ができる小型の複合型顕微鏡。
多様な色情報を得ることができる光学顕微鏡(OM)と、光をはるかに超える解像力を誇る走査型電子顕微鏡(SEM)を組み合わせることで、色情報を得ながら微細構造を観察できます。
液体窒素不要のクライオ(凍結)システムを内蔵しており、水分を含んだ生物試料を無化学固定、無蒸着のまま試料室内に導入し、すぐに観察を始めることが可能です。

電子鏡筒

超小型・軽量の「永久磁石型電子レンズ」採用
光学鏡筒と電子鏡筒の同軸切り替えが可能
強力なネオジム磁石を用いた25年以上の耐久実績がある小型で軽量の電子レンズ。 永久磁石レンズは、電力不要で半永久的に機能し、対物しぼりや鏡筒内部の清掃など、メンテナンスがしやすいことも特徴。フィラメント交換も自分で簡単にできるので、低ランニングコストです。
光学鏡筒

「ズーム式対物レンズ」or「汎用的な対物レンズ※」採用
光学顕微鏡による観察用に「ズーム式対物レンズ」を採用。 すばやく、簡単に目的の対象物を観察することができます。試料室に斜光LED照明を内蔵し、陰影を生かした立体的な撮影も可能です。
オプションで、汎用的な対物レンズや蛍光照明、同軸落射照明にカスタマイズ可能。
※オプション
クライオステージ

約20分で、-120℃以下に試料台を冷却
内蔵の冷凍機で試料台を冷却できます。 電力で作動し、液体窒素不要。冷凍機運転時の消費電力は200Wほど(5円程度/1時間)と、低ランニングコストを実現。 電子顕微鏡が苦手とする水分を含んだ試料でも、凍結させることで、試料の変形や帯電を防ぐことができます。
試料の位置や向きなどを調整しやすい、5軸ステージを搭載(X、Y、Z、回転、傾斜)
アルミ試料台に試料をセットして、試料室内に導入後、画角を微調整することができます。回転と傾斜ができるので、撮影ポイントを探しつつ、最適な画角調整が可能です。
※ 回転、傾斜には、可動範囲の制限があります。冷却機能が不要な場合は、 5軸大型ステージ(直径50mm、観察可能範囲は30mm)をつけることも可能。

試料台・試料の導入方法

試料を載せるステージには、直径15mm、厚さ6mmのアルミ試料台を使用。 試料により様々な導入方法を想定できますが、標準的には、凍結用の試料の直径は5.5mm以内に前調整しておきます。必要に応じて、カーボンテープや粘着剤で試料が動かないように仮固定します。試料台の側面に、細長い棒ネジを取り付け、予備排気室から、試料室内の中央に挿入します。
あらかじめ冷やしておいた試料台ホルダーにセットすることで、試料の凍結、もしくは、低温を維持することができます。スラッシュ窒素法など、液体窒素などを使って凍結した試料の観察も可能です。
電子顕微鏡用操作パネル&タッチ画面対応 制御ソフトウェア
電子顕微鏡のフォーカスや明るさの調整などは、9つのツマミ (ロータリーエンコーダー)を回して行います。最近の電子顕微鏡は、同時に一つの操作しか行えないマウス操作による制御方式が主体ですが、トライブリッド顕微鏡は、使いやすさの点から、ツマミ方式を採用しています。2つ以上の操作を同時に行うことができる専用の操作パネルは、素早く、微調整しやすいのが特徴です。また、制御ソフトウェアは、スマホやタブレット端末のように、タッチ操作に対応しているので、感覚的に操作を行えます。


〈豊富な拡張ポート〉元素分析器など、カスタマイズにも対応


本体には豊富な拡張ポートがあらかじめ設けられており、元素分析(EDX)、 マニピュレーター(針、刃物、電極)など、多様な機能を追加できます。「自分だけのオーダーメイド顕微鏡」の開発をサポートいたします。
製品スペック
名称 | 卓上型トライ(クライオ・光学・走査型電子)顕微鏡 |
本体サイズ | 幅60 × 奥行60 × 高さ65cm |
総重量 | 約60kg |
消費電力 | 200Wー450W |
試料冷却台システム | 約20分で-120℃以下 ※液体窒素は不要 |
光学鏡筒
光学式ズームレンズ | ×0.5 ー ×4 (センサーサイズに依存) 撮影倍率 約 ×5 ー ×40 |
光学式対物レンズ ※ | ×4、×10、×20、×50、×100 撮影倍率 ×40 ー ×1,000 |
分解能 | 高倍率で約1μm |
高輝度LED照明装置 ※ | 斜光、同軸落射、蛍光(UV,B,G励起) |
撮像装置 | CMOSカメラ(Cマウント) |
電子鏡筒
加速電圧 | 1kV(※5kV,15kV交換式) |
電子銃 | タングステン熱電子タイプ |
電子レンズ | 永久磁石型電子レンズ系 |
撮影倍率 | ×25 ー ×10万 |
検出器 | 2次電子検出器 EDXS※装着可能 |
分解能 | 約40nm(10nm) |
排気時間 | 約3分 |
排気系システム | 試料室:ターボ分子ポンプ+ダイヤフラムポンプ 予備排気室:ロータリーポンプ |
※はオプション
本顕微鏡の販売、講習、保守、修理などは、株式会社ドキュメンタリーチャンネルで承ります。
お客様のご都合による返品はお受けできません。